実はこのアルバム、私はいつも1曲目を飛ばし、2曲目から聴いてました(笑)。私のなかのイーグルスはやはり②「New Kid in Town」ですね。この曲がダリル・ホールを指すという説は有名ですが、如何にもイーグルスらしい爽やかなコーラスが大好きな1曲です。とくにエンディングの「Ah~」というコーラスが大好きです。
何と言っても彼等の出世作である⑥「Do You Believe in Love」が素晴らしい。イントロから如何にもウエストコーストサウンド然とした音作りで、コーラスやギターソロ等、どこを取っても素晴らしい1曲です。後のヒューイルイスの楽曲で、このテの曲が少ないのはちょっと残念です。 この曲は彼等のオリジナル作品ではなく、作者はなんとRobert John "Mutt" Lange。如何にも分厚いコーラスが得意なマットらしい曲です。AC/DCやデフ・レパード、ブライアン・アダムズのプロデュースで著名なマットですが、最近ではシャナイア・トゥエインの旦那として知られてますね^^。 添付映像は当時流行ったMTV仕様で、少し懐かしくもあり、恥ずかしくもあるものですが、曲の良さは十分伝わってくると思います。一緒に歌ってみましょう!
このアルバムの聴きどころは1曲目からあります。少しハードな①「Change of Heart」。このギターソロを聴いているとTOTOを連想してしまいます。分厚いコーラスといい、ウエストコーストロックらしい1曲です。クリス・ヘイズのギターが光ります。ちなみにクリス、大のジャズファンらしいのですが、プレイにはあまりそうした影響は感じられません。
③「Giving It All up for Love」は元シン・リジィのフィル・ライノットの作品。ヒューイは1972年、クローバーというバンドに加入しますが、そのクローバーがシン・リジィの前座を務めたことがあり、それが縁でフィルとの交流が始まったようです。ちなみにクローバーはドゥービーへ加入したジョン・マクフィーが在籍していたことでも有名です。
④「Hope You Love Me Like You Say You Do」は邦題「サンフランシスコ・ラブ・ソング」として有名ですね。もちろんバックホーンはご存知タワー・オブ・パワー。彼等のホーンを生かすために録音されたような曲です。ブルージーなロッカバラードで、味わい深いですね。 タワー・オブ・パワーは70年代に大活躍したホーンを主体にしたファンクバンドですが、1982年当時は人気も下火になっていたと思います。人間味のあるヒューイらしい起用です。
本作では「Do You Believe in Love」以上にライブでは人気の高い曲が⑤「Workin for a Livin」。これぞヒューイサウンドの極み、熱いロックンロールです。
彼等のコーラスは非常に分厚く、メンバー全員がコーラスを担当しているようです。YouTubeを見ていたら、やはりやってましたね、「So Much In Love」のアカペラ! 1982年にプロモ来日した際に、あの「ベストヒットUSA」に出演し、生アカペラを披露しています。その時の映像が↓です。別のもので音質がいいものもあったのですが、スタジオで即興アカペラをしている映像のほうが彼等の素晴らしさが伝わると思い、こちらをアップしました。
⑧「Whatever Happened to True Love」、⑨「The Only One」も①に通じるアメリカンロック。やはりコーラスが効いてますね。
ラズベリーズはエリック・カルメンのワンマバンドと思われがちですが、デイヴ・スモーリー(g)という有能なソングライターもおります。そのデイヴの作品は、エリックがあまりにも素晴らしいライターであることから、エリックと比較してしまうと見劣りすることは否めませんが、⑦「Should I Wait」のようなカントリーフレイヴァー溢れる楽曲はデイヴならではの味わいある作品です。コーラスといいアコースティックタッチといい、イーグルスに非常に似ていますね。 https://www.youtube.com/watch?v=GReSM6p2MPY