私が感動したシーン、その1。もちろん「Live And Let Die」のダイナミックな演奏と派手な花火。アップした映像は後ろの2階席から撮られたものなので、全体像がよく分かりますが、私は当時前から8列目でしたので、もろに熱風を浴びました。そしてこの演奏。ポールを含めた、たった5人での演奏です。とにかく圧巻でした。
私が感動したシーン、その3。もちろんエンディングのアビーロードメドレーです。「Golden Slumbers」~「Carry That Weight」~「The End」と続く強力なナンバーです。最初これらが演奏されることを知ったとき、果たしてコピー出来るのか、どうやって演奏するのか、疑問に思ったものです。
ファンファーレの如く、高らかにホーンが歌う①「In the Stone」はEW&Fらしいファンキーでありながらも、ポップなチューン。リズムの切れ味がいいですね。ドラムのフレッド・ホワイトはもちろんモーリスの実弟ですが、あのダニー・ハザウェイの「Live」アルバムでドラムを叩いていたのは彼で、セッションミュージシャンとしても著名な存在。その彼のリズミカルなドラムが冴えてます。
続く②「Can't Let Go」はノリが「September」そっくり。スタジオ音源では感じられませんでしたが、アップしたライブ映像では強烈なグルーヴが感じられます。特にドラムとパーカッションだけになる間奏では凄まじい疾走感が感じられます。
言わずと知れた超名曲の③「After the Love Has Gone」。フォスター、ジェイ・グレイドン、ビル・チャンプリンの共作。そしてEW&Fが作曲に関わっていない曲でもあり、また曲調はファンキーな要素は全く感じられないバラードでもあったことから、従来からのファンは失望したのではないでしょうか。でも逆に新しいファンを獲得していったことも事実です。AORの楽曲としては最高の出来栄えですからね。
ご存知⑤「Stay With Me」。アップした映像はこちらもBBCライヴ。ロッドのマイク捌きが世良正則を連想させます(笑)。こっちが本家ですね。ロンのスライドも冴え渡っているし、イアンのホンキートンク調のエレピもGood。この曲はエンディングでテンポアップしていくのですが、いや~、いいですね。このノリ。ベタですが、やっぱりロックはこうでなくちゃ。後にロンはローリング・ストーンズへ、イアンもストーンズのサポートメンバーとなりますし、ケニーはザ・フーへ。皆、実力者だった訳で、このグループがバンドとして素晴らしかったことを証明してくれます。
最後にチャック・ベリーのカバー⑦「Memphs」とエンディングの⑨「That's All You Need」とどちらをアップしようかと悩みましたが、やっぱり彼らのオリジナルの「That's All You Need」をアップしておきます。ちなみに「Memphs」もメンフィス・ソウルを彼らなりのアレンジで聞かせてくれます。
さて「That's All You Need」ですが、こちらはスタジオ録音バージョンをアップしておきます。なぜならここでのロンのスライドがなかなか粘着質でいいんですよ(笑)。ギターソロもひたすらスライドしてます。エンディングの♪ That's All You Need ♪のサビ、Harry Fowlerのスティールドラムが素晴らしい。
1973年、彼らは4枚目のアルバム「Ooh La La」を発表しますが、この作品はロニー色が濃く、またロッドは自身のソロ活動に忙しく、バンドメンバーとのすれ違いが生じてしまいます。そしてロニーは脱退。後釜に日本人ベーシスト、山内テツが加入しますが、結局フェイセズは解散の道を進んでいきます。
例えば⑦「ストライプのジェラシー」。三浦徳子:作詞、馬飼野康二:作曲。これまたアップテンポの躍動感ある1曲。でも♪ Far Away Jealousy~ ♪と囁くように歌うところなんか、ファーストにはない大人びた雰囲気を醸し出してますね。アップした音源映像はこの当時のものではなく、化粧が薄いのでデビュー当時のものでしょうね。可愛らしい。