1曲目からナイス・ボッサなナンバーの①「The Way We Celebrate New Year's」。ストリングスが心地いい、完全なマイケル・フランクスの世界。ボッサというと夏を連想させますが、こうして聴くと、意外にクリスマスに聴くにもいいですね。
曲はしっとりとした4ビートジャズの③「Christmas in Kyoto」。タイトルにはなんと京都の文字が…。マイケルが大の親日家であることは有名ですし、赤坂の日枝神社で神前結婚式を挙げたことも有名ですね。そんなマイケルが、京都で過ごしたクリスマスを歌った唄が本作。1番の最後に、なんだか微妙な日本語が聞かれます。アキラ・クロサワって言っているんですが、キラクロサワって聞こえます(笑)。
オルゴールの音色が愛らしい⑤「I Bought You a Plastic Star (For Your Aluminum Tree)」。こちらも4ビートジャズですが、ちょっと小粋でキュートなナンバー。なんかマイケルの気だるいヴォーカルが、この曲調にピッタリ。まったりします。
せっかくなので、正統派モダン・ジャズの香り漂うナンバーもご紹介しておきます。⑧「When the Snowman Sings」、雪だるまの歌でしょうか。ゴージャスな音にも惹かれるナンバー。
1. Dialog 2. Rock That! 3. In The Stone 4. Serpentine Fire 5. Fantasy 6. Can't Let Go 7. Get Away 8. Brazilian Rhyme 9. Magic Mind 10. Runnin' 11. After The Love Is Gone 12. Rio After Dark 13. Got To Get You Into My Life 14. Boogie Wonderland 15. September
そして③「Kissing A Fool」は元ワム(この肩書きはもはや不要かもしれませんね)のジョージ・マイケルの、1987年発表の大ヒットアルバム「Faith」に収録されていたナンバー。オリジナルはゲイ指数100%のいやらしさが漂うもの。 それをブーブレに歌わせると完全なジャズナンバーに仕上がってしまいます。この曲については原曲よりいい仕上がりですね。
ポップス好きの私としては外せないのがビージーズのヒットナンバーの⑤「How Can You Mend a Broken Heart」。邦題「傷心の日々」。1971年発表のビージーズ初期の名曲ですね。 せっかくなのでまずはビージーズヴァージョンを・・・。
ある意味新鮮だったのが⑧「Crazy Little Thing Called Love」。そう、クィーンの大ヒットナンバーですね。もともと原曲はクィーン流ロカビリーナンバーでしたが、それをオーケストラをバックになかなかのアレンジで聴かせてくれます。 そういえばこのアルバムのギターはディーン・パークス。ディーン・パークスというとスティーリー・ダン、そういったAOR系ギタリストのイメージが先行しますが、もともとはジャズバンドで修行していた方で、このテの音楽が好きなのでしょうね。
ポール・アンカ作の⑨「Put Your Head on My Shoulder」。これ、結構好きです。原曲は1958年発表の典型的な3連ロッカバラード。それをこれ以上ないというくらいスィートなオーケストラアレンジで、心を和ませてくれます。
フランク・シナトラで有名な⑫「Come Fly with Me」。彼の十八番なのでしょう。台詞を交えたイントロから突然見事に歌い始めます。彼の場合、実際コンサート(ディナーショー??)で歌声を聴くと、もう惚れ惚れしてしまうのでしょうね。声質も素晴らしい。 こうした40年代サウンドを歌わせたら、若手で彼に適うヴォーカリストはいないのではないでしょうか。