現在ヒット中の徳永英明氏の『
VOCALIST 3』を聴きました。「恋におちて」や「桃色吐息」など、結構味わい深いアルバムですね。そんななかで個人的に違和感のある曲が1曲、それが「元気を出して」です。
この曲、ご存知のようにもともとは竹内まりやが薬師丸ひろ子に書いた曲で、彼女の1984年の大ヒットアルバム『古今集』に収録されてます。
ただ私的には竹内まりやのセルフカバー「リクエスト」に収録されていたヴァージョンをこよなく愛しております。
そして彼女の「元気を出して」を久しぶりに聴きたくなり、『Souvenir~Live』を聴き返した次第です。

まずはその⑥「元気を出して」。この曲の歌詞やメロディが素晴らしいのは言うまでもありません。でも私がこの曲をこよなく愛するのは70年代SSWの香り、つまりJTやキャロル・キング的なアレンジであること、そしてエンディングのアカペラコーラスが素晴らしいことに起因します。
このライブ盤でもそれらはしっかり現れてます。
徳永氏のヴァージョンはその2つが欠けていたんですね。特に最後のアカペラ、やはりコレなくして「元気を出して」は炭酸の抜けたコーラのようなもの(??)。
最後の重要な歌詞、
♪ 人生は あなたが思うほど悪くない
早く元気出して あの笑顔を 見せて ♪
この素晴らしい歌詞に続く ♪ ラララ~ ♪ のアカペラ部分が神の啓示のように聴こえます(大げさですかね?)。また山下達郎氏のアレンジが秀逸であることがよくわかりますね。
ちなみに『リクエスト』の「元気を出して」は、山下達郎と薬師丸ひろ子がコーラス参加しており、この最後の部分は眩暈を覚えるくらい素晴らしいです。
このライブ、竹内まりやが18年7ヶ月振りに行ったライブを収録したもので、その貴重なライブの1曲目が気になるところだったのですが、なんと1曲目はヘビーな①「アンフィシアターの夜」(ライナーノーツにはこの1曲目は予想通りとありますが)。
青山純のタイトなドラムが映えますね。イーグルスの「Heartache Tonight」を連想させるヘビーなロックンロールです。
MC付の③「Forever Friends」は大好きな曲です。車のCMに使われた曲ですが、エンディングはしっかりビートルズの某曲が歌われてますね。このアイデアもおそらくは山下達郎ではないでしょうか?
⑥の後の重厚な山下達郎特有のコーラスで始まる⑦「カムフラージュ」。このイントロを聴いただけで鳥肌が立ちます。こうしたメロウな曲を作らせたら、竹内まりやは天下一品ですが、彼女のアルトヴォイスがいっそう曲のよさを引き立ててますね。
こうした曲を聴くと、彼女、ホントカレン・カーペンターの声に似てます。
そして山場のひとつ、⑩「リンダ」。完璧なアカペラでやってます。ここでの演奏シーンはライナーノーツの写真にも掲載されてますが、山下達郎氏はバリトン・ヴォイスのリズムパートをやっているようですね
そしてメンバーは元スターダストレビューの三谷泰弘氏、佐々木久美、国分友里恵。見事なアカペラです。
この後に懐かしい⑪「不思議なピーチパイ」が続きます。この曲、オンタイムで聴いていた記憶があり、このイントロを聴くと妙な郷愁感を覚えます。原曲は完全な歌謡曲ですが、このバンド(達郎バンド)で演奏すると、しっかりバンドサウンドになってしまうから不思議です。
こうして曲といい曲ですね~。
それから洋楽ファンには嬉しい⑭「Let It Be Me」。もちろんこれは60年代に大活躍したフォークデュオEverly Brothersのヒット曲ですね。山下達郎氏との美しいデュエット。
確か以前サンソンでもスタジオでもデュエットしてましたね。
いい曲です。
このライブアルバムを聴き、改めて山下バンドファミリーのプロフェッショナル魂を感じましたね。どの曲もそういった心意気を感じさせます。当然竹内まりやのヴォーカル、ソングライティング能力がその大きな原動力なのですが。
あとやはり青山純のドラムはタイトでいいです! 以前の
「Denim」の記事にも書きましたが、山下ファミリーのドラマーは青山氏がぴったりだと思うのですが。