本作はダニー・ケイ主演の映画「虹を掴む男」からインスパイアされたもので、映画自体は夢想癖のあるサラリーマンをコメディタッチに描いた名作ですね(といいつつ私は見たことがありませんが)。 その夢想癖を音楽で展開したものが本作なんです。ストリングスをバックに甘いヴォーカル、美しいコーラスが彼らの持ち味。映画「フィニアンの虹」のストリングスが美しいテーマ曲「Look To The Rainbow」がオープニングや途中に織り交ぜられて、南北戦争、開拓時代の西部、日本など、様々なところへ聴き手を誘っていきます。
特に私のお気に入りは⑦「Me, Japanese Boy」。バカラック=デイヴィッドの作品です。あのニック・デカロがアレンジを担当。ニックらしいオーケストラ・アレンジで、美しいメロディを盛り上げます。
また⑫「Funny How Love Can Be」はあのトニーバロウズが在籍していたアイヴィ・リーグのカバーで、軽快なポップスに仕上がってます。ハーパースのコーラスもいいのですが、ペリー・ポトキンJrの絶妙なアレンジが何といっても素晴らしい。途中で曲が止まったりと、一定の緊張感を持たせたアレンジですね。
本作を愛してやまない多くの方はその甘いヴォーカル&ハーモニーの極み、⑮「The Drifter」を聴くことを生きがいにしているかもしれません(ちょっと大げさですね)。 本作、いやソフトロック史上最高の曲がこの「The Drifter」かもしれません。 この曲は有名なロジャー・ニコルス&ポール・ウィリアムスのゴールデンコンビの超名曲で、ロジャー自身もスモール・サークル・オブ・フレンズでセルフカバーしてます。しかしやはりこのハーパーズ・ヴァージョンが最高ですね。アレンジはニック・デカロ。このアレンジがいいんですね~。 ドリフター、つまり放浪者なんですが、♪There is a drifter in me♪と高らかに自由であることの素晴らしさを歌います。この歌詞とメロディ、アレンジが絶妙に合わさり、まさに「音楽の魔法」を感じさせる1曲となってます。