ちょっと肌寒くなってきた頃に聴きたくなる1枚。ボズ・スキャッグスのジャージーな新作もいいですが、最近おススメ頂いたこのアルバムが結構気に入っております。
それがニック・ドレイクのセカンド。
ニック・ドレイクは英国のシンガーソングライターで、1970年代初頭に3枚のアルバムをリリースしたものの、全く商業的な成功に恵まれず、26歳で夭折されました。その繊細なギターワークとメロディが後世に影響を与えた一方、生涯孤独と苦悩に満ちた人生だったことから「孤高の天才」などとも呼ばれております。
本作は1971年に発表されたニックのセカンドアルバムで、3枚の中では一番聴きやすいアルバムかもしれません。

ジャケットからして、ニックの暗い佇まい…、凄い雰囲気です…。プロデュースはフェアポートコンベンションを発掘した大御所、ジョー・ボイド。
まずはオープニングの①「Introduction」からお聴きください。
私はこのイントロからニックの世界に引き込まれてしまいました。神々しいギターのアルペジオから、優しくストリングスが絡んできます。実に美しいナンバーです。ある意味、ヒーリングサウンドに近いものを感じます。
イントロはソフトロック風な明るさが感じらる②「Hazey Jane II」。
あれ、ニックって明るい曲もあるのかなと思ったら、Aメロはちょっと陰りのある感じ。不思議な曲調ですね。アコギの響きが如何にも英国フォーク的な寒々しさを感じさせます。
寒々としたアコギのイントロの④「One of These Things First」。
印象的なピアノはポール・ハリス。ポールはSSW系アーチストの仕事が多いですね。こちらも淡々とボッサのようなリズムを刻んでいるドラムは、ビーチボーイズのツアードラマーでも有名なマイク・コワルスキー。
アルバムタイトルの⑥「Bryter Layter」。
フルートがメロディをリードするインストナンバーです。フルートはリン・ドブソンのプレイ。リンは英国のジャズやロックシーンで活躍した方。
不思議なタイトルですが、これは天気予報で使われる「Brighter Later(後で晴れる)」を、少しひねって綴ったものらしい。苦悩に満ちた自分自身を鼓舞するため、いずれいい方向へ向かうとの願いを込めたものなのでしょう。
ちょっとジャージーでボッサな感じの⑧「Poor Boy」。
フォーキーながらもジャズ的な要素も入り交じった佳曲。こちらもピアノが洒落てますね。こちらは70年代の英国ジャズロックを代表するピアニスト、クリス・マクレガーのプレイです。このクールな曲調にはアンバランスな、P.P.アーノルドとドリス・トロイのゴスペル的なコーラスが熱いですね。
聴けば聴くほど不思議なアレンジです。
まるでヒーリングサウンドのような⑨「Northern Sky」。
ここでキーとなっているのはハモンド・オルガンやピアノ。これは元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルによるもの。ジョー・ボイドがニコのアルバムのプロデュースをジョンと手掛けた縁で、本アルバムの制作過程でジョーがジョンに一部プロデュースを依頼。ジョン・ケイルがニックに会ったときの印象について、ジョンは「とても静かな人だった。頭の中で何が起こっているのか理解するのはとても難しかった。彼は本物の官能的な音楽を作っていた。イギリスのフォークミュージックとは全く違った」と語ったと云われております。
ジョン・ケイルのハモンド・オルガンが讃美歌のように聞こえますよね。ニックの繊細さが、うまく引き出されたアレンジです。
物静かな天才フォークシンガーのニックのために、ジョー・ボイドが才能豊かな様々なミュージシャンを集めて作った1枚。でもそれでも売れなかった…。
ニックは1974年、抗うつ剤の過剰摂取で亡くなられております。ジョーにとって、それは衝撃的なものでしたが、驚きではなかったと述べております。それくらい内向的な方だったんでしょうね。
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