「Aftermath」「Between the Buttons」、そして本作はブライアン三部作とも呼ばれてます。 ストーンズのファウンダーでもあったブライアンは有能なサウンドクリエイターでした。一方ミック・ジャガーとキース・リチャーズはストーンズのライターチームとして機能し、このバランスが微妙に崩れ出したのが本作であったような気がします。かなりサイケに寄り過ぎて、本当にミック&キースが作った曲なのか…と思わせるような楽曲も収録されているので。
確かにこのアルバムは(ロック好きな)ストーンズ・ファンからは総スカンを喰らっている作品。中盤に収録されている①「Sing This All Together」のリプライズのような⑤「Sing This All Together (See What Happens)」は、もう聴くに耐えないと思う方も多いのではないでしょうか? https://www.youtube.com/watch?v=hRPPYQzvW8s 8分半、サウンドコラージュを駆使したようなサイケ。きっと当時流行ったサウンドなのでしょう。ここでの主役はもちろんブライアン。フルートやヴィブラフォン、口琴、ブラス、パーカッションを自在に操ってます。原曲の「Sing This All Together」に音を塗りたくっているといった感じ。この曲をどう捉えるかで、このアルバムの見方は大きく変わると思います。 私は1968年に発表されたモンキーズの問題作「HEAD」で、このサイケ感覚には慣れているのですが、一般的には耐えられないですよね(笑)。
この曲もなかなか馴染めない方も多いと思いますが、少なくともサージェントに収録されていたジョージの「Within You Without You」よりは聴きやすいのではないでしょうか。それにしてもこの曲もミック&キースの作品って信じられますか?
本作中、一番サイケだけどストーンズらしさが発揮されているのが⑨「2000 Light Years From Home」。 イントロから逆回転再生を用いたやばい雰囲気(笑)。そしてブライアンのメロトロンがサイケ感覚を醸し出してます。ここでの力強いベースはキースのプレイ。ビルはシンセサイザーを駆使しているようです。昔はこんなサイケが超苦手だったのですが、歳を経る毎に、こうしたサウンドには妙に魅力を感じてしまいます。