本作は言わずと知れた
ロッド・スチュアート のファースト・ソロ・アルバムです。これが実に味わい深いのです。
本作をご紹介する前に、このアルバムが発表される前後の経緯、2つのバンドのストーリーをご説明しておきます。
まずはジェフ・ベック・グループ (JBG)です。
1967年、ロッドはJBGに参加致します。最盛期のメンバーはジェフにロッド、ロン・ウッド(B)、ミック・ウォーラー(Ds)、ニッキー・ホプキンス(Key)。JBGはまずまずの成功を収めていたものの、バンド内の関係は良好なものではなく、ロッドはソロ活動に挑戦することを模索。JBGに加入したまま、1969年6月にマーキュリー・レコードとソロ契約を交わし、6月~8月にかけて本作をレコ―ディング。そしてタイミングよく、バンドは8月に解散してしまいます。
一方、スモール・フェイセズ は1969年4月に看板ヴォーカリストだったスティーヴ・マリオットが脱退。ロニー・レイン(B)、ケニー・ジョーンズ(Ds)、イアン・マクレガン(Key)が取り残されてしまいます。ちょうどその頃、JBGを脱退したロン・ウッドがロニー等にコンタクトを取り、1969年6月に4人でのセッションを開始します。ヴォーカルはロンやロニー、イアンの持ち回りも検討されていたものの、再始動するにしても圧倒的なヴォーカリストであったスティーヴと比較されることは間違いなく、そこでロンがJBG解散後のロッドに声を掛け、5人でのセッションを開始。これがあまりにも完璧だったことから、1969年秋に新たにフェイセズとしてスタート。
ロッドはフェイセズに加入した段階で、本作のレコ―ディングは終了し、実際米国では1969年11月に発表されてます(英国ではフェイセズのファーストアルバム発表の1か月前、1970年2月に発表)。
つまりロッドは本作制作に際して、フェイセズとは全く関係なく、完全にソロとして作りたいものを作るという姿勢だったということです。実際本作は、フォーキーな中にもハードな一面も見られ、後に続くロッドのソロ作品とはちょっとテイストが違った感じかと思います。
参加メンバーはロン・ウッド、ミック・ウォーラーのJBG組、イアンマクレガンのスモールフェイセズ組、それにスティームハマーの2名のギタリストのマーティン・ピューとマーティン・クイッテントン等々。ちなみにマーティン・クイッテントンは後にロッドとマギーメイを共作することとなります。他にもキース・エマーソンやマイク・ダボも参加と、当時のロッドの多彩な人脈が窺い知れます。
ストーンズのバージョンと違い、かなりブリティッシュ・フォークな味付けです。ボトルネックスライドはロンのプレイ。ミック・ウォーラーのドラムがやたらとうるさいですね(笑)。あとこの曲が秀逸なのは、一旦曲が終わったと思ったら、また次に繋がっていくというアレンジ。そしてロンのベースソロまで登場してきます。そのベースにイアンのピアノが絡んでくるというスリリングな展開、いいですね~。
そういえばロンはブライアン・ジョーンズの後釜に声を掛けられたものの、本人の了解なく、ロニー・レーンが断ったという話は有名ですね。そういったエピソードも踏まて、この曲をカバーした意味を考えると興味深いですね。
マンフレッド・マンのマイケル・ダボ作の④「Handbags and Gladrags 」。
ちょっと牧歌的なイントロが印象的なバラード。ピアノは作者のマイケル・ダボ。この曲は後々までライヴでも歌われてますね。
ファーストアルバムで既にこういう曲も見事に歌いこなしてしまうロッド、やっぱり凄いヴォーカリストです。
キース・エマーソンらしいプレイが光る⑥「I Wouldn't Ever Change a Thing 」。キースがオルガンを弾くと、プログレっぽく聞こえます。
この曲はちょっと組曲風な作りになっております。2分20秒辺りから別の男性のヴォーカルが…、このヴォーカル、なんとプロデューサーのルー・ライズナーです。ルーは元々は歌手としてキャリアをスタートさせた方。なのでここでの歌いっぷりも堂々としております。
この後にロッドは ♪ Don’t worry Lou, you may never get another chance, yeah ♪ とルーに語りかけるように歌ってます。このルーとロッドの交互に歌うパートがひとつのハイライトになっており、この後、曲調はより激しさを増していきます。いや~、カッコいい!
VIDEO
オルガンとアコギを強調したイントロはロッドらしい。力強いギターリフが聞けますが、恐らくジミー・ペイジだったら、もっと激しいギターアレンジを施すでしょうね。この曲の曲調自体はレッド・ツェッペリンを彷彿させます。 一旦フェードアウトしつつ、フェードインして転調するアレンジもなかなか凝ってますね。
ロッドが優れたヴォーカリストであることのみならず、優れたソングライターであることを示した本作。また前述のように、ロッドの人脈の広さを示したアルバムでもあります。
フェイセズはロッドのソロ活動とのバランスが取れず、ロニー・レインとも険悪な関係となり解散。後にロニーは病気を発症するのですが、ロッドやロンはこの多額の治療費を密かに払い続けたのでした。表面上は仲違いはしても、やっぱりこういうところに人間性が表れてくるものですね。
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