朝はめっきり寒くなってきました。青空の下、のんびり外出でもしたくなりますが、今日はあいにくの雨。全国的に雨のようですね。こんなときはじっくり部屋で音楽でも聴くに限ります。特に今週は星野源の新譜が発表されたり、(誰も興味ないと思いますが)岡田有希子の竹内まりやが作った楽曲限定のベストが発表されたりと、聴かなきゃいけない楽曲がいっぱいあったりします。特に星野源の新譜「Same Thing」はスーパーオーガニズムとのコラボで、全編英語で、楽曲も今までの源くんの作風とは全く違うもの。かなり、いや相当驚き…。彼のアンテナの高さに驚かされますし、勉強になります。
で、今日の本論(苦笑)。まったりしているので、そんな刺激的な音楽の中、J.D.サウザーをチョイス。
本作は1984年発表の自身4作目の作品。前作、
「You're Only Lonely」の発表が1979年ですから、5年振りの新作だったんですね。前作は大ヒットしたので、レコ―ド会社からは相当のプレッシャーもあったものと思われます。J.D.って、もともとが「6人目のイーグルス」って云われていたくらいですから、裏方の人…なんですよね。結局、コロンビアからワーナーへレコード会社を移籍して、ようやく発表に漕ぎつけたわけです。
それにしても本作の評判は芳しくないですね。J.D.の声が潰れてしまっているとか、曲調に良さが無くなったとか。でも個人的にはとても魅力的な作品じゃないかなと思ってます。敢えて申せば、全体でも僅か30分強しか収録されていない…っていうくらいでしょうか。
アルバムトップはタイトルトラックの①「Home By Dawn」。これはロカビリースタイルの楽曲で、ロイ・オービソンのオマージュ「You're Only Lonely」を彷彿させるフィフティーズ・ポップス。バック・コーラスは盟友ドン・ヘンリー。でも私が惹かれたのは、むしろ2曲目の②「Go Ahead And Rain」。アップした映像はPVのようですが、シングルカットされた曲なんでしょうかね。J.D.特有のメロウなメロディが嬉しい。この曲のドラム、イントロのフィルインとか、結構重たいドラムだと思いませんか。実はこのアルバム、全曲J.D.自身がドラムを叩いてます。なかなか上手いドラミングだと思います。ちなみにベースは全曲がTOTOのデヴィッド・ハインゲイトが弾いております。
軽快なナンバーの③「Say You Will」は、元恋人のリンダ・ロンシュタットのデュエット。この二人の関係も、もはや大の親友という感じなのでしょうか。
ご存じのようにリンダは2013年にパーキンソン病を患い、歌手活動を引退。2015年のJ.D.の新作のボートラには「All Your Wishes」というリンダに捧げられた楽曲が収録されてました。この曲は、まだまだ2人がバリバリの現役だったころの素晴らしいデュエットソングです。
J.D.らしいメロウなバラードの④「I'll Take Care of You」。私が大好きな楽曲です。自身のセルフカバーアルバム
「Natural History」にも収録されていました。J.D.自身もお気に入りの楽曲なんですね。ピアノはJ.D.自身が弾いております。しつこいようですが、以前にもアップした2015年のライブ模様もアップしておきます。J.D.、実にイイ歳の取り方してますよね。歌に魂があるとすれば、この映像、まさにそれを感じさせます。感動…。
これまたメロウ・トラックの⑦「Don't Know What I'm Gonna Do」。こんな素晴らしいメロディが書ける人って、そうそういないと思うんですけどね。
⑧「Bad News Travels Fast」、「悪事千里を走る」って意味ですね。大ヒットを飛ばした後の、J.D.の気持ちを表したものなのでしょうか。この当時のサウンドっぽいアレンジです。コーラスはドン・ヘンリーとティモシー・シュミット。どうりで曲調が後期イーグルスっぽいなあと思ったら、コーラス隊がイーグルスだったんですね。
リンダの分までしっかり頑張ってくれているJ.D.。米国では今も精力的にライヴやってますね。また来日してくれないかなあ…と心待ちにしております。
以下はドン・ヘンリー、ティモシー、J.D.の貴重な3声ハーモニーが素晴らしい「Yes Is It」。これまた感動…。