こんにちは。今回は懐かしのエイティーズアルバムをチョイスしました。
ザ・ポリス…、「見つめていたい」のような平凡な楽曲があまりにもビッグヒットしたので、ただのロックバンドと思われがちですが、もともとはパンクバンドで、エッジが効いたバンドとして有名でした。
そのエッジの効いた彼らの
ファーストと
セカンドは既にご紹介済なので、各々そちらをご参照ください。
ポリスはジャズ出身のスティング(Vo,B)、プログレバンドに在籍していたスチュアート・コープランド(Ds)、ソフトマシーンやアニマルズに在籍していたアンディ・サマーズ(G)の3人組というシンプルな編成で、超絶テクニックに裏打ちされた独特の音楽、つまりレゲエをパンクロックに取り入れたスタイルで、一世を風靡しておりました。本作は1980年発表のサードアルバムなんですが、まだまだエッジが効いたポリス・サウンドが堪能出来ます。
発表された当時から、この謎のアルバムタイトルが話題となりました。「Zenyatta Mondatta」(銭やった、もらたった)…、日本語なのか。メンバー自身もバラバラなことを言っていたらしいのですが、Zenith(頂点) と Jomo Kenyatta(ケニア共和国建国の父)、Monde(仏語 = 世界)と Reggatta(前作のアルバムタイトルの一部)を組み合わせた造語で、その解釈自体はスチュアート自身は「世界を支配する3人」と言っていたらしいです。
アルバムオープニングはシングルカットされた①「Don't stand so close to me」。邦題「高校教師」。スティングが小学校の国語の教師だったことは有名な話。この曲は、スティングが教育実習生として高校生を受け持ったことの実体験をベースとして作られたもの。音楽的にも、スカ・ビートがさりげなく盛り込まれてたりと、結構ユニークなアレンジを施してます。
ポリス流ロックの真骨頂が堪能出来る②「Drivem to tears」。
なにしろアンディのギタープレイが自由奔放。スティングのベースは地味にしっかりとリズムをキープし、スチュアートのドラミングも、それに呼応するように(走り気味ですが)シャープにリズムをキープ。ポリスといえばスピーディーなライヴ演奏。ってことで2007年のライヴ映像をアップしておきます。カッコいいです!
ベースがクィンシージョーンズの「愛のコリーダ」を思わせる③「When the word is running down, you...」。
このベースのグルーヴ感が、この曲の美味しさのすべてです。アップしたのは当時のライヴ映像ですが、スティングかっこいいなあ。特に間奏のベースソロ。それにしても歌いながら、よくグルーヴィーなベースが弾けるなあ。アンディも間奏ではギターソロを弾きまくるのでなく、曲に合わせて淡々と単音を鳴らし続けるプレイに徹し、職人気質を思わせます。
本作中、一番有名な⑦「De do do do, de da da da」。
私が洋楽を聞き始めた頃、この曲が流行ってました。本作からのセカンドシングルカット。邦題では「ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ」と表記されますが、原題をよく見ると、do do doの前にDe(デ)の表記があったんですね。もちろん知っている人は知ってますが、日本語バージョンも存在します。訳詞は湯川れい子先生。スティング、意外と日本語上手い!あとアップした日本語Verの映像、いくら口パクとはいスチュアートは堂々とドラムを叩いていない(笑)。
https://www.youtube.com/watch?v=q9zZ11OrWZc
当時、ポリスが得意としていたレゲエ調の⑨「Man in suitcase」。
レゲエというよりスカ・ビートですかね。こちらはかなり明るめな曲調のスカ。私は結構、スチュアートのドラミングが好きで、特にフィル・インにスピーディーに入り込ませるタムとか、ハイハートとシンバル・ワークなんかは超絶プレイだなと思ってます。
エンディング曲の⑪「The other way of stopping」はスチュアートが作曲したインストナンバーです。
上の記述で、スチュアートのドラミングに言及しましたが、この曲には彼の持ち味が相当生かされてますね。
本作発表の翌年にはアルバム「Ghost in the Machine」を発表。ここから私がポリスのナンバーで一番のお気に入りの「Every Little Thing She Does Is Magic」がヒットしました。