60年代後半から70年代に活躍したヤングブラッズって知らなかったです。もちろん名前は聞いたことあったんですが、なぜかスルーしておりました。今回、聴く機会があったのですが、まさに自分にジャストフィットな音楽。ラヴィン・スプーンフルを愛する私としては、これもマストなバンドだった訳です。
1965年結成。メンバーはジェシ・コリン・ヤングをリーダーに、ジェリー・コービット、ローウェル”バナナ”レヴェンジャー、ジョー・バウアーの4人。初期のプロデューサーはクリームでも有名なフェリックス・パパラルディ。バンドは2枚目のアルバムを発表後、1968年にジェリーがソロ活動を理由に脱退。バンド解散の危機を迎えますが、結局3人で続行。本作はそれから数年経った1971年に発表された、たった3人の演奏でのライブアルバムです。
本作はカントリーミュージシャンのチャーリー・ダニエルズがプロデュースしたライブアルバムです。それがとてもジャージーで心地よいんですね。3人のリラックスした演奏が素晴らしい。
まずはアルバム「Elephant Mountain」のエンディングに収録されていた①「Ride the Wind」。ローウェル”バナナ”レヴェンジャーの弾くエレピが心地いいグッドタイムミュージック。ジェシは歌いながらベースを弾いているのでしょうか。ジョー・バウアーのジャージーなドラミングもいいですね。
ちなみにこちらは「Ride the Wind」の演奏シーン。カッコいいです。
セカンドアルバム「Earth Music」収録の②「Sugar Babe」は言わずと知れた、山下達郎さんが在籍していたシュガーベイブのグループ名の由来となった曲。3分にも満たない曲ですが、ツービートの軽いポップスで、音楽って楽しいなあって思わせる楽曲。このライブ盤でも途中、ジェシが笑いながら歌ってますね。間奏のカズ―はジェシによるもの。この曲なんかはラヴィン・スプーンフルを彷彿させます。
(スタジオ録音盤はスティール・ギターやハーモニカが入っており、よりカントリータッチに仕上がってます)
ヤングブラッズといえば⑤「Get Together」が代表曲でしょう。でも本作、彼らのオリジナルではなく、ディノ・ヴァレンティの作品。ディノ自身は1964年に録音していたらしいのですが、結局お蔵入りに。キングストントリオとか、他にカバー作品が存在します。
本作のエンディングトラックはR&Bチューンの⑥「Beautiful」。こちらも3枚目の「Elephant Mountain」に収録されていたナンバー。スタジオ録音盤よりも、フリーなアドリブのグルーヴ感が、よりダイナミックなノリとして伝わってきます。熱い演奏です。
ということで当然リーダーのジェシ・コリン・ヤングのソロも聴いたことないんです。これから他のヤングブラッズの作品、ジェシの作品を聴くのが楽しみです。