本作からシングルカットされた②「Only a Lonely Heart Sees」は全米最高3位を記録。恐らくこの曲がフェリックスのソロ、最大のヒット曲かと思われます。なんだか不思議なんですが、後からジワジワくる曲。フェリックスのファルセットヴォイスとメロウなメロディ・演奏がミディアムテンポのナンバーながらも心に染みます。間奏の素晴らしいサックスソロは、のちにマンハッタン・ジャズ・クインテットを結成するジョージ・ヤング。
ホーンセクションがファンキーな③「All or Nothing」。当時のディスコブームも影響しているのか、実に軽快なポップン・ソウルな1曲。ここでのギター、リズムはハイラムですが、ソロはVinnie Cusanoなる人物。実はこの人、フェリックスのソロ3枚目のアルバム「Treasure」に参加していたギタリスト。但しこのアルバム、フェリックスは1アーチストとして参加したバンド形態で、そのVinnieのギターが結構目立ってました。そして彼こそ、後にキッスに加入するヴィニー・ヴィンセントなんです。この曲でもいいギターを聞かせてくれてます。またこの曲のコーラスは盟友、エディ・ブリガッティが参加してます。
アルバムタイトルトラックの④「Castles in the Air」も妙にクセになる1曲。メロウな曲調にフェリックスのファルセットヴォイスが心地いい。絶妙なフリューゲル・ホルンのソロはランディ・ブレッカー!とにかく夢心地にさせてくれるようなミディアムテンポのバラードで、素晴らしい。
前曲エンディングのシンセ音からシームレスに流れる⑤「People Got to Be Free」。でも曲調は全く正反対のロック。もちろんこの曲はラスカルズ時代の1968年のヒット曲のカバー。この曲が結局ラスカルズ最大のヒット曲となりました。マーティン・ルーサー・キングやケネディ大統領の暗殺事件をテーマとした楽曲。ラスカルズ時代の白熱した演奏があまりにも素晴らしかったので、こっちをアップしておきます。ラスカルズのバージョン、結構R&B色の濃い演奏ですが、フェリックスのソロのバージョンはかなりロック寄り。ギターソロはバジー・フェイトンです。
⑦「Love Is the First Day of Spring」はラスカルズのメンバーだった盟友エディ・ブリガッティとの共作。ポップン・ソウルといった感じの作品に仕上がってます。この後に続くちょっとダンサブルな⑧「Outside Your Window」や⑩「You Turned Me Around」。個人的には大好きな流れです。特にスティーヴ・ジョーダンのドラムが実に軽やか。「Outside Your Window」をアップしておきますが、特に彼のフィルインが素晴らしい。この曲でいえば、サビのハイハットとタムを絡ませたフィルイン、あとエンディングのソウルフルなコーラスに絡むドラミング、カッコいい!!あ、メインコーラスはルーサー・ヴァンドロスです。