80年代ロックをリアルタイムで聴いていた方にはお馴染み、ライオネル・リッチ-です。通の方はライオネル・リッチ-なんてCDを買ってまで絶対に聞いていないと思います。私もそうでした。しかし新品同様のライオネルCDが、あまりにも激安で売っており、不憫に思い購入しました。
これは1997年に発表された、コモドアーズ時代を含むベスト盤。商業ポップスとバカにしていましたが、聞き進むに連れて、ついつい聞きほれてしまいました。どれも曲の古さを感じさせず、一聴してもどの曲が古いのか分かりません。
リアルタイムで聞いていたのは②「エンドレス・ラブ」、⑤「ハロー」、⑧「セイ・ユー・セイ・ミー」辺りでしょうか?
新鮮なのはコモドアーズ時代の⑥「セイル・オン」。ちょっとカントリー調のミディアムナンバー。スティールギターも入り、結構いい感じです。これはライオネルが実はアラバマ州出身ということも関係しているんでしょうかね?⑩「ペニー・ラヴァ-」は1984年作ですが、当時の80年代AOR的な作りでいいですね。
⑪「トゥルーリー」~⑫「スティル」はライオネルの十八番。泣かせます。
ライオネルはもともとサックス奏者としてコモドアーズに加入してますが、コモドアーズ1975年のヒット作⑭「スウィート・ラブ」辺りから作曲家として頭角を現し、1982年にソロとして独立を果たします。1985年にはあの「We Are The World」をマイケルジャクソンと仕切るなど、華々しい活躍をしますが、その後低迷。2004年に発表されたオリジナルアルバムがまだ7作目ということを鑑みると、結構寡作な人ですし、それなりの苦労もあったのでしょう。
本作で少し見直してしまいました。