私が洋楽を聴き始めた頃に大ヒットしていたホール&オーツの「Kiss On My List」。ホール&オーツのアルバムを聴くようになったのは、この後発表された「Private Eyes」からで、この「Kiss On My List」を収録したアルバム「Voices」は長らく未聴でした。
今回ヤフオクで縁あり購入。恐らく「Kiss On My List」路線、つまりデヴィッド・フォスター色濃いポップスが詰まったアルバムなのだろうとの先入観から聴いてみたのですが、大きく予想が裏切られました。
ホール&オーツの前2作のプロデューサーがデヴィッド・フォスターだったこともあり、その流れから「Kiss On My List」の音作りは妙に納得感あります。本作では自分たちでプロデュースもするようになったホール&オーツは、デヴィッド・フォスターの音作りも自分のものとしたんですね。ですから本作、てっきり同様の路線のポップスが詰まったアルバムと思ってました。・・・が、それは大きく裏切れる格好となりました。
1曲目から、なんとジョン・オーツがリードヴォーカルを務めるロック色の強い①「How Does It Feel To Be Back」。ちょっとビックリしました。やっぱりダリル・ホールのヴォーカルに慣れ親しんでいるせいか、ジョンのヴォーカルがちょっと頼りなく聞こえます。この曲をアルバムのトップに持ってきた意図はなんなのでしょうか。やはりバンドサウンド、ツアーバンドでアルバムを制作することの自信からきたものなのでしょう。すごくバンドの音がしっかりしてますね。
2曲目、3曲目とロック色の強い曲が続き、A面の所謂「ロックサイド」は④「 Hard To Be In Love With You」で頂点を迎えます。迫力あるドラムはバンドメンバーの元オーリアンズのジェリー・マロッタでしょうか(兄弟のリック・マロッタもドラマーとして著名ですね)。このアルバムのドラムのクレジットにはチャック・バーギの名前も見られます。チャック?? 知らないですよね。この後、レインボーのドラムに収まる人物ですが、この曲のドラムはなかなかハードなものを感じるので、ひょっとしたらチャックのドラムかもしれません。
しかし実にメロディアスなメロディーです。ギターのメロウだし。この曲は当時のホール&オーツらしい楽曲です。
名曲⑤「Kiss on my list」。このイントロを聴いただけで、私の心は1981年にフィードバックされてしまいます。全米NO.1となりましたね。このキーボードの使い方、明らかにデヴィッド・フォスターからの影響でしょう。彼らが見事に自分達の音楽としてAORを昇華した1曲です。いつ聴いても素晴らしい名曲。
⑧「You Make My Dreams Come True」もシングルヒットしました。このPVは記憶ないですね~。でもこのシンプルなPVは彼らの「Private Eyes」のPVを連想させます。なんだかジョン・オーツ、怪しげにウロウロしてますね(笑)。
そんなジョンですが、やっぱりこの曲の歌いだしのヴォーカルは彼でなくては(笑)。そう、名曲⑦「You've Lost That Lovin' Feelin'」。ライチャス・ブラザーズのカバーです。この曲は二人のカラーの違うヴォーカルが堪能出来ます。アップした映像はライヴの模様ですが、なかなかいいですね。
最後にアップするのは後にポール・ヤングがカバーして大ヒットした⑨「Everytime You Go Away」。ブルーアイドソウル指数100%の、ダリルの熱唱が堪能出来ます。曲も実に味わい深いです。
アップした映像は1985年のファーム・エイドでのライブ映像。ビリー・ジョエル、ボニー・レイットが競演してます。間奏のアカペラ、最高です。それにしてもジョン、どこいった(笑)。
「How Does It Feel To Be Back」「Hard To Be In Love With You」が実に懐かしい~!フラッシュバックしました。小生はソウル色の強い1970年前~中半の「サラスマイル」「シーズゴーン」「リッチガール」の頃のホール&ウォーツ(渋めの名盤「裏通りの魔女」もいいですよ)の方が好きなので、80年代の彼らはPOPになり過ぎてしまったと何となく敬遠していましたが、やはり名盤「モダンボイス」の名曲は秀逸ですね。早速アマゾンンに注文してしまいました。
☆rollingwestさん、コメント有難うございます。
やっぱりいいアルバムはいつ聞いてもいいですよね。私も当時聴いていたアルバムを思い出しては購入してます。
でも「How Does It Feel To Be Back」「Hard To Be In Love With You」はどちらかというとロック色の強いホール&オーツですよね。確かにコレ以降はポップになり過ぎてしまいました。ある意味、このアルバムが彼らの絶頂期だったのかもしれません。
240_8さん、こんにちは。私も80年代当時NHKでやっていた彼らのLIVEで,ホールが「She's Gone」で ステージで蹲り、「Wait for Me」で立ちあがる姿に(男でありながら)シビレタ(笑)のを思い出します。最後の映像も、初めてみたのですが、自身のお気に入りの三人の競演ということで、シビレました。