最近アイズレー・ブラザーズを見直しております。かなりファンク色の強いグループという先入観から、ちょっと敬遠していたグループですが、たまたま「グルーヴィー・アイズレーズ」というベスト盤を安く購入。これがまたすごく私の好みにぴったりだったんですよね。
ということで彼らのオリジナルも物色し始めてます。本作は1973年発表。ヴォーカル3人+ミュージシャン3人の編成となって最初のアルバム。アルバムタイトルはズバリ「3+3」。
本作には5曲のオリジナルと4曲のカバーが収録されていますが、普通カバー曲は楽曲のクオリティが高くて、そちらに注目が行きがちなんですが、アイズレーは違います。特に本作、オリジナルが強烈に素晴らしい。
まずはアルバムトップの①「
That Lady」。これはアイズレーらしく、ネチッこいソウルチューン。ただアーニーの弾くギターソロがロックしてます。ジミ・ヘンドリックスがアイズレーのバックバンドにいたことは有名ですが、本作からメンバーに加わったアーニー(アイズレー)は、世代的にはジミから影響を受けた立場にあり、アップした映像でもその容姿からギタースタイルまで、ジミの影響が窺えます。
近年ではエリック・クラプトンのカバーが秀逸だった②「
Don't Let Me Be Lonely Tonight」。
私の大好きな③「If You Were There」。
https://www.youtube.com/watch?v=Jjd8L31QU9Mこれは山下達郎率いるシュガーベイブの「Down Town」の元ネタですね。そしてあのワムもカバーしておりました。ちょっとドラムのタムがうるさいのですが、とてもサラッとしたアレンジで、黒人グループらしくない、どちらかというと後のAORを連想させるような爽やかな1曲です。後半のコーラスがいいですね~。でもクラビネットのグルーヴ感はソウルらしいです。
このカバーには驚きました!ドゥービーの超大ヒット曲の⑤「Listen To The Music」。
私が購入した「グルーヴィー・アイズレーズ」に収録されていた本作収録曲は①③の他に⑥「What It Comes Down To」が収録されてました。
この曲もまさにグルーヴィーなんですね。明らかにスライ&ザ・ファミリーストーンから影響を受けたと思われるグルーヴ感。そこにアイズレーならではのポップ感覚とコーラス。これもまた素晴らしいですね。
本作には前述の通り4曲のカバー曲が収録されている訳ですが、その4曲の中でも白眉は⑧「Summer Breeze」でしょう。
オリジナルはシールズ&クロフツ。オリジナルも独特の世界観を持った曲でしたが、この難しい曲をアイズレーはアイズレーらしくカバーしてます。とことんメロウに・・・、アーニーのギターは官能的ですらありますね。エンディングにかけてはアーニーの圧巻のギターが堪能できます(途中で切れてしまうのですが)。
本作の他にもアイズレー、素晴らしい名盤がいっぱいあるようです。追々チェックしていく予定です。