ピアノが淡々とメロディを刻んでいくオープニングナンバーの①「Think About The Days」。美しいコーラスがこれから始まる素敵なショーに備えて心を落ち着かせてくれます。
そしてシングルカットされた②「That's Why God Made The Radio」。このシングルがフックとなって、このアルバム、全米初登場第3位という驚くべきセールスを記録したんですね。確かにフックとなったこの曲はメロディに懐かしさがいっぱい。そして何となく暗いこのご時世、なんだか心が暖かくなってくるようなポップスです。こうした気持ちがアルバムの大ヒットに繋がっているのでしょうね。 音楽に国境なし! 皆、同じコトを感じているんですね。 アップした映像は①~③「Isn't It Time」までの音源です。ご堪能ください!
⑩「From There to Back Again」なんかは、まるでペットサウンズの世界。ポップスだけど、ひねりのあるメロディとアレンジ。あのペットサウンズの世界にタイムスリップしたみたいです。 是非、この素晴らしきビーチボーイズの世界を堪能してみてください。ビーチボーイズは「California Girls」のようなノーテンキなポップスだけではないのです。実に深みのあるポップスが彼らの醍醐味なのです。
そしてこの素晴らしいアルバムは⑫「Summer Gone」で幕を閉じます(ボートラの「Do It Again」が続きますが、オリジナルアルバムとしてはこの曲が最後とみなした方が締りがいいですね)。もともとブライアンがエンディング用に作った非常に厳かな曲。ポップスとはちょっと無縁かもしれません。 この曲のライターにはなんとジョン・ボン・ジョヴィが名を連ねています。このアルバムの殆どの楽曲にジョー・トーマスが名を連ねてますが、そのジョーとの繋がりから、彼が参加したのでしょうね。でも正直、その静かな楽曲スタイルからは、ジョン・ボン・ジョヴィらしさが全く伝わってきません(笑)。
厳かな「Summer Gone」で幕を閉じるところに、何か含みを感じてしまいます。邦題は「過ぎゆく夏」。 本当はこうした楽曲はカールに歌って欲しかった。カールはこうした情緒豊かな楽曲のヴォーカルに声質がぴったりでした。そう、「天使の歌声」と言われてましたね。 無きカールを偲び、彼の一世一代の名唱、「God Only Knows」をアップしておきます。ちなみにアップした映像にはブライアンはおりません。もうこの時点でライヴには参加しなくなりました。そして変な帽子をかぶっている不気味なマイクは、ここでは脇役。主役は当時は太っていたカールなのでした。