もう年の瀬という感じですね。私も明日は休暇を取り、今日の夜のバスで帰ります。
娘が受験生なので、あまり出歩けない正月となりそうですが・・・。
さて今回は久しぶりにAORのアルバムをご紹介します。
ジョン・オバニオン。日本では映画「里見八犬伝」の主題歌を歌ったアーチストとして有名ですね。もしくは「僕のラブソング」がヒットした人。
彼に対する印象は概ねそういったものでしょう。名前すら知らないといった方が殆どかもしれません。
私もその程度の印象だったのですが、たままた数ヶ月前に本作を格安で購入。しばらく棚に置きっぱなしになっていたものを、数日前に引っ張り出して聴いております。
アルバムは通常最初の1,2曲が勝負だと思いますが、そういった観点から言うと、このアルバム、最初は私的には×でした。ですからしばらく放置されていたのですが(苦笑)。
でも実は4曲目から段々と琴線に触れてくるんですよね。
ジョン・オバニオンというと忘れてならないのがジョーイ・カルボーン&リッチー・ジトーのコンビ。このアルバムも2人のプロデュース。そしてすべての楽曲は彼等のペンによるものです。ジョン、1982年発表の2枚目のアルバム。
ちなみにジョン・オバニオン自身は曲は書いておりません。ヴォーカリストに徹していますね。私はシンガー・ソングライター以外のソロアーチスト、つまり曲を書かないヴォーカリストにはあまり興味がありませんが、このジョン・オバニオンの声には惹かれるものがあります。
前述した通り、このアルバム、1曲目からキャッチーなタイトル曲①「Danger」で幕を開けますが、いかにも商業ロック的な作りで、私としては興味が沸きません。
それが④「Thru The Eyes Of Love」あたりから、「なかなかいいじゃないか!」と段々と引き込まれていきます。この「Thru The Eyes Of Love」は往年のTOTOを思わせるハードなAOR。コーラスは恐らく元TOTOのボビー・キンボールが参加しているものと思われます。
そして私のお気に入りの⑤「Undercover Love」。これはいいですね~。聞いているだけでカリフォルニアの青い空を連想してしまうような底抜けに明るいAOR。
ここでもキャッチーなコーラスが魅力的。
アップした映像、意味不明な映像なので、曲だけ聴いてください(笑)。
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この明るいポップなAORは⑥「Our Love」、⑦「I'm The One」と続きます。
エンディングはこのアルバムのハイライトソング(と勝手に思ってます)。実は私的にはこの曲が大変お気に入りです。それが⑩「Take Me Back」。泣きの典型的なAORバラードです。
このアルバムには第11回東京音楽祭世界大会でグランプリを獲得した名曲③「I Don't Want To Lose Your Love」が収録されてます。
でもその名曲より、AOR色の濃い泣きのバラード「Take Me Back」は素晴らしい。
歌詞も泣けてくるし、やっぱりジョンのヴォーカルが素晴らしい。間奏の泣きのギターソロはこの曲の作者のリッチー・ジトーです。
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本作発表の翌年、1983年には日本映画「里見八犬伝」のサントラを発表。そのテーマソングもアップしておきます。エイティーズ世代でしたら、この曲、聞き覚えがあるのではないでしょうか。
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その後ジョンは1995年、日本でのみ発売されたAORカバーアルバム「Hearts」を発表しますが、2007年2月14日、帰らぬ人となってしまいます。
素晴らしい声の持ち主だっただけに残念ですね。