ジョン・サイモン。知っている人は知っている(当たり前ですが)。でも今や知る人ぞ知るって感じのアーチスト、プロデューサーとなってしまいました。
当時はザ・バンドの初期2枚のプロデュースや、ジャニス・ジョップリン、もっと遡ればサイモン&ガーファンクルなんかもプロデュースしている気鋭のプロデューサーでした。
そう、彼はウッドストック・サウンドの重鎮的存在だったのです。その彼が放ったソロアルバムが本作。
内容はといえば、フォーク、スワンプ、ジャズ、ジャグといった土臭い香りがプンプンするシブイ1枚。それから決して上手いとはいえないジョンのヴォーカル。これらに付いていけない人も結構多いのかも。実際YouTubeにはこのアルバムから楽曲が見当たらない。いい曲が詰まっているのに、残念ですね。
とはいえこのアルバム、ザ・バンドのメンバーやレオン・ラッセル、ジョン・ホールを中心としたサンダーフロッグのメンバー、リタ・クーリッジやボビー・ ホイットロック・・・といった豪華ミュージシャンが参加しております。
でも確かに最初に1曲目①「
The Song of the Elves 」の3連ロッカバラード、イントロのジョンの下手くそなヴォーカルを聴いてしまったら、萎えてしまいますね(笑)。この先、どうなるのだろう・・・と。
https://www.youtube.com/watch?v=bVtkdnMEUOU ザ・バンドのロビー・ロバートソンと共作した④「
Davey's on the Road Again 」(でもロビーはレコーディングには参加しておりません)。ドブロなんかも使われて、かなりノスタルジックなアレンジです。
ちなみにこの曲、マンフレッドマンズ・アース・バンドが見事なロック調にアレンジしてヒットさせてます。あまりにもカッコいいのでそちらをアップしますが、間違っても原曲がこんな感じとは思わないで下さい(笑)。
https://www.youtube.com/watch?v=QGB4l87-024 個人的には④からの流れを組む⑤「
Motorcycle Man 」が大好きです。ドラムはザ・バンドのピアニストでもあるリチャード・マニュエル。ザ・バンドのドラマー、リヴォン・ヘルムをして「俺よりドラムが上手い」と言わしめた腕前を披露。結構タイトなドラムを叩いてます。イントロ、わずかですが、リムショットを効果的に叩いてます。意図的だとしたらなかなかのアイデアマンですね。
VIDEO なぜかベン・フォールズの楽曲を連想してしまう⑦「
Don't Forget What I Told You 」。随所に絡んでくるジョン・ホールのギターがいいですね。