原石のような素朴なニールの初期名作昨晩NHK-BS2にて、ニール・ヤングの1978年のライブが放送されてました。それを見ていたらニールの初期名作を聴きたくなり、本作をついつい聴いております。
ニールがほんのちょっと在籍していたCSN&Yは大好きで、よく
「デジャ・ヴ」を聴いてます。ただしここではグラハム・ナッシュやスティーヴン・スティルスの楽曲が大好きで、私のニールの印象は、ちょっととっつきにくい偏屈おやじというイメージでした。ただ彼のヴォーカル、ギター等は一発で彼と分かるほど個性的ですね。
そんなニールが「デジャ・ヴ」と同時期に制作していたのが本作。レココレ70年代ロックアルバムでも堂々の第2位にランクインされた名作。
1970年発表、ニール・ヤングにとっては3作目のソロアルバム。全体的に渋く、重い印象のあるアルバム。乱暴な言い方をすれば、ポップなメロディメーカーのポール・マッカートニーを好む私としては、ジョン・レノン・タイプのこうした思想的にも深みのある作品はちょっと苦手です。
それでも①「
Tell Me Why」のサビの部分のCSN&Yらしい爽やかなコーラスにはホッとさせられるし、⑤「Till The Morning Comes」のような愛嬌ある小作品が挿入されていることには二ヤっとさせられますね。
そしてバンドスタイルの演奏時には⑨「When You Dance You Can Really Love」を演奏してました。ロックスタイルのCSN&Yっぽくて、これもなかなかいいですね。
本作のハイライトは何といっても④「
Southern Man」でしょう。①~③とソフトタッチの曲が続いたと思ったら、一転ヘビーな演奏なのが本作。
人種差別に反対したメッセージソングで、CSN&Yのライブアルバム「4 Way Street」でも演奏されているので、ご存知の方は多いでしょう。以下の映像はCSN&Y演奏の「Southern Man」です。コレはかなり熱い演奏ですね。ニールとスティーヴン・スティルスとの激しいバトルを期待しちゃいますが、意外にもスティーヴンが冷静。ニールが弾けてますね。
冒頭「思想的にも深みのある作品はちょっと苦手」と書いたものの、本作、実はかなりニールのメロディメーカー振りも発揮されており、聴けば聴くほど味わい深い作品となっております。
渋い1枚ですね~。