大人のクールなジャズロックアルバム今月のレココレによると「あなたが選ぶ洋楽ロック・アルバム・ベスト100」と題した特別企画を行うようですね。やっぱりかなりの反響があったようです。結果は増刊号として、9月に本を出版されるとのこと。投票用紙が今月のレココレに付いてますので、ご興味のある方は投票してみては如何でしょうか??
また今月のレココレ特集はポリスですね。つい先日、彼等の
「Reggatta De Blanc」を記事にしたばかりで、そのなかで日本の地下鉄で撮った「So Lonely」に触れましたが、スチュアートのインタビューでもそのことを語ってますね。興味深い特集です。
ポリスは他も名盤揃いですが、今回はよく聴いているスティングのソロをアップします。
最近いきつけの中古屋で、スティングの「Nothing Like the Sun」を50円、「Mercury Falling」を100円で救出。特にクールな「Nothing Like the Sun」はよく聴いております。
ポップス・ロック大好き少年だった私としては、スティングがジャズ志向に変わったことについて、当時ちょっと違和感がありついていけてませんでした。よってリアルタイムにはアルバムは聴いてません。
でも本作に収録されている③「Englishman in New York」や⑦「We'll Be Together」がCMに使われているのを聴き、その不思議なサウンドに興味をそそられたものです。
1985年1月、スティングは新バンド結成に向けてオーディションを開催します。そして選ばれたのが、ブランフォード・マルサリス(sax)、オマー・ハキム(ds)、ダリル・ジョーンズ(b)、ケニー・カークランド(key)の精鋭4人。デビューアルバム「ブルータートルの夢」はこうして満を持して制作、発表されました。
このメンバーで悪いものが出来る筈がありません。見事に大ヒットを記録します。
そしてライブアルバムを挟み、1987年に本作を発表。音的には「ブルータートルの夢」の延長線上にあるものですが、更に音楽に幅が出てきたように思われます。
盟友アンディ・サマーズが参加している①「
Lazarus Heart」。
ブランフォードのソプラノ・サックスがアクセントになったクールな曲。ジャズでもなく、バリバリのロックでもない、スティング独自の音楽ですね。エンディングでのランニングベースもなかなか。
フェードインしてくる②「Be Still My Beating Heart」。怪しげなベースが一瞬カジャ・グー・グーの「Too Shy」を思わせます。もちろん全く楽曲の雰囲気は違いますが^^。
https://www.youtube.com/watch?v=hXsciuF1oOY大ヒットを記録した③「
Englishman in New York」。レゲエのリズムカルな楽曲をジャージーに仕上げた佳曲。間奏の4ビートスタイルの演奏など最高ですね。これを初めて聴いたとき、スティングのソングライティングセンスに脱帽したものです。
⑥「
Fragile」も非常に味わい深い1曲ですね。深遠な雰囲気が漂います。真夜中に聴いてみたい曲です。渋いギターはスティング自身。
スティング流ファンクチューンですね。女性ヴォーカルがソウルフルで、サックスもアクセントになってます。これもCMに使われましたし、確かスティング自身も出演していた記憶があります。サビが妙に印象的なんですよね。
唯一自作曲ではない⑪「Little Wing」。ジミ・ヘンドリックスの超有名曲ですね。ギターはハイラム・ブロックです。かなり熱演してますね。
またスティングの憧れの人であったギル・エバンスがオーケストラ参加してます。
スティングって、もともとジャズ志向の方だったんですよね。ポリスはスチュアート主導で結成されたバンドで、インテリのスティングはステージング前に本をよく読んでいたようで、その度にスチュアートに怒られていたそうです(笑)。つまりパンクに教養は不要だと。少し笑ってしまうエピソードですが、スティングはソロになって、本当にやりたい音楽を伸び伸びとやってますよね。知的な香りがします。