ここ数年、馬場さんの音楽から遠ざかっていたかもしれません。一時期はホントよく聴いてました。2006年に発表された7枚目のアルバム
「人生という名の列車」、名盤ですね。あの時はまだ馬場さんも39歳。そして私も30代でした。その年、
コブクロ&フレンズの野外ライブ「風に吹かれて」に馬場さんは登場。そのステージはBSでも放送されましたが、馬場さんのステージ、最高に素敵でした。
翌年、馬場さんは8枚目のアルバム
「青春映画が好きだった」を発表。でも私の馬場さんに対する思いは、その年以降、なんだかフェードアウトしていったような・・・。実際「青春映画が好きだった」は、以降それほど聴いてません。ましてやそれ以降のアルバムはタイトルすら知らないかも・・・。
ストーリーテラーだった馬場さん、ひょっとしたら、以降の作品はそれほど私の胸には響かなかったのかもしれません。ただ「Boys on the Run」や「スタートライン」なんかは未だによく聴いてますし、カラオケでもたまに歌ったりします。
そして先日、たまたま本作がオフで280円で売られていたので、今更という思いもありつつ購入。
いや~、実にいいですね~。本作は馬場さんがブレイクする直前の作品。まだまだ純粋な、そしてひたむきな作品ばかり。わずか7曲しか収録されてませんが、どれも味わい深いものばかり。本作のハイライトはやっぱり②「ボーイズ・オン・ザ・ラン」であることは間違いないのですが、でも今までも不覚にも「鴨川」を聴いたことのなかった私としては、ダントツに③「鴨川」に胸が締め付けられる思い・・・なのです。
YouTubeでアップしたのコメントに「失恋の詞」とありますが、本当にそうでしょうか。私にはまた別の思い見え隠れします。
♪ さよならは そこで言おう あの橋をまた渡ろう ♪
確かに失恋っぽいですね。
♪ 忘れ物は無いかと 夜風が胸を叩くたび ♪
♪ もう一度 鴨川に行こう 僕らのあの街に戻ろう
僕を好きだったあの頃の 君にもう一度逢いたい ♪
♪ 不意に鳴る電話にまた 僕らは潰れそうになる ♪
私にはこの歌、不倫の歌に聞こえてしまいます。お互いが好きであるのに、橋を渡って、一線を超えてしまったが、本当の意味でその橋を越えることが出来るのだろうか。お互いが潰れそうになってしまう。そしてこの曲の最後はこう締め括られます。
♪ 悲しかったね 苦しかったね
でも頑張ったよね 僕ら 愛のために
好きだよ 好きだよ ♪
ストーリーテラーである馬場さんの最高峰の作品かもしれません。
⑤「ふたつのハートがスローなダンス」も大好きなナンバー。これは軟派な歌謡曲だと指摘されるファンも多いと思いますが、私はこの曲こそ、メロディーメーカーとしての馬場さんの力量が現れているような気がします。アレンジはスマップの「セロリ」を思わせるメロウなフェンダー、リズムはカリプソ、ギターソロもアコギの心地いいサウンド。タイトルがあらわすように、恋が始まろうとしている様子を表現した素敵な詞とメロディー。
♪ ああ 君のハートが今 僕とリズム合わせ出している ♪
大好きです。
②「ボーイズ・オン・ザ・ラン」もアップしておきます。やっぱりコブクロとのコラボが最高ですね。