久しぶりに定価でCDを購入。以前購入したベン・シドランの「The Cat And The Hat」があまりに素晴らしく、ついついシドランを再度購入。
「ドクター・ジャズ」と呼ばれる学者肌のシンガーがベン・シドラン。彼が1971年に出版した「Black Talk」は現在もジャズ史研究の教科書としてアメリカの大学で使われているそうです。そんな彼、実はスティーブ・ミラー・バンドに在籍していたこともあり、その当時はバンドにボズ・スギャックスも居ました。
ソロデビューは1971年。当時からジャズに傾倒したシンガー・ソング・ライターとして、独自に作風を確立しています。
本作品は1978年発表の7枚目。①「Kiss in the Night」から曲のコード展開が読めない、シドランワールドが全開。フィル・ウッズのサックスがいいです。AORとジャズをうまくミックスしたような、聞き込めば聞き込むほど味が出てくるのがベンの曲の特徴です。
本作品で一番のお気に入りが②「You Got The Power」。ベンのピアノがめちゃくちゃファンキー!これは今から27年前の音とは思えません。
アルバム全体、ジャージーながら結構AORしてます。
この後発表される「The Cat And The Hat」にも共通してますが、音の抜け具合はスティーリーダンに共通するものがあります。そういえばスティーリーダンの「aja」でドラマーのスティーブ・ガッドは歴史的名演奏を残しますが、実は「The Cat And The Hat」収録の「Seven Steps To Heaven」もガッドの凄いドラムが聞けます。ガッド自ら同曲収録後、興奮していたというエピソードが残ってます。