数週間前から二ール・ヤングの「Everybody Knows This Is Nowhere」ってアルバムを聴いていたのですが、その間にグラミー賞でアデルが賞を総なめにしたり、モンキーズのディビー・ジョーンズが亡くなったりと、いろいろとありました。
で、二ール・ヤングとディビー・ジョーンズ。この繋がりに何か感じた方は相当のマニアと思うのですが、この2人、実は共演をしております。それはモンキーズの7枚目のアルバム
「Instant Replay」に収録された「You And I」というディビー(とビル・チャドウィック)が作った曲においてです。かなり熱いロックなんですが、二ールはギターで参加しております。彼のギターって、すぐに分かります。灼熱のギターです。
余談ですが二ールの盟友、スティーブン・スティルスはモンキーズのメンバーのピーター・トークとは古くからの親友で、モンキーズのオーディションにスティーブンが落選した際に、スタッフから「君に似たような人はいないか?」と云われて、スティーヴンがピーターを推薦、そのピーターが受かってしまった話は有名ですね。このディビーの曲への二ールの参加は、ピーター、スティーブンの関係から話があったのかもしれませんね。
さて、話を元に戻して二ールのセカンドアルバムですが、二ールはバッファロー・スプリングフィールドでバンドに嫌気が差してソロアルバムを発表したのに、クレイジーホースというバンドに魅了され、再び彼等をバックにバンドスタイルで本作を一気に制作してしまいます。確か前作から4ヶ月しか経っていないという創作意欲。すごいですね。
ちなみに前述のモンキーズ・セッションが1968年5月~9月。二ールのファーストソロのリリースが1969年1月。そして本作がその4ヵ月後。実に充実してます。
ジャケットが実に愛らしい。なんだかボーっとした犬が写っているからでしょうか。でもニールの立ち姿は妙にカッコいい。それはこのアルバムの1曲目に言えることで、気合の入ったロックで、これがロックなんだという感じで、これがイイんですね。それが①「
Cinnamon Girl」。のちのニールのライヴでの重要なレパートリーにもなる楽曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=jREf47BPe5wこのアルバムでは④「Down By The River」や⑦「Cowgirl In The Sand」の、ちょっと長めのニールのギターが咆哮しているようなロックに焦点が当りがちですが、ポップスファンの私としては、こうした楽曲には馴染めません。決して嫌いではないんですが、それよりも②「
Everybody Knows This Is Nowhere」や⑤「
Losing End」のようなカントリーロックが大好きです。「Losing End」なんかは元モンキーズのマイク・ネスミスがソロでやっていたようなカントリーを彷彿させます。②「Everybody Knows This Is Nowhere」は田舎賛歌といったところでしょうか。
最近のニールの演奏をアップしておきます。未だに歌っているんですね(笑)。でもこの演奏を聴くと、いかにもアメリカ人好みというか、ネチッこいサザンソウル的な楽曲というか・・・、軽快なカントリーという感じではありませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=m5e_I2X3tZA上に記したように、超少数意見とは思いますが、私はカントリーロックの⑤「
Losing End」が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=3Bd-dDZMoX4このアルバム、なんと7曲しか収録されてません。ファーストではフォーキー路線ですが、本作ではクレイジーホースとのバンドサウンドで、男気溢れるロックを感じさせます。
せっかくなんで名曲④「
Down By The River」もアップしておきますが、ここではCSN&Yの演奏を(これがまたいいんですよね)。
そう、ニールはCS&Nに加わるんですよね。もともとスティーヴン・スティルスとは犬猿の仲なんですが、またまたスティーヴンに呼ばれて、CSN&Yとしてスタートします。この2人の関係も良くわかりません(笑)。