そして突然全米第1位を記録した楽曲が「Blinded by the Light」。これがまたかっこいい。
このアルバム、彼等の代表曲①「Blinded by the Light」を収録していることで有名です。1976年8月発表。前年の1975年、彼等はブルース・スプリングスティーンのカバー曲「Spirits in the night」を大ヒットさせます。その延長線上に同じくブルースのカバーの「Blinded by the Light」があるわけですが、これがまた素晴らしいアレンジで、原曲をも凌ぐ最高の仕上がりとなりました。
ところでこのアルバムには「Blinded by the Light」のようなスリリングなロックを期待して購入した多くの人が肩透かしを食らったと思われます。 冒頭申したようにマンフレッド・マンはプログレをやりたかった訳で、「Blinded by the Light」にもその片鱗が窺えますが、他の曲はかなりプログレ要素がプンプンします。
例えば⑦「Walter, There's a Yawn in My Ear」(オリジナルは3曲目)。マンフレッド・マン作曲のインストナンバーですが、緊張感あるシンセが飛び交います。途中からクリスのロールドラミングがリズミカルに鳴り響き、疾走感あるナンバーに展開していきます。もうこの曲なんかはプログレ的ですね。
④「The Road to Babylon」や⑥「Starbird」のイントロはミサのような楽曲です。ただ「Starbird」はドラムやベースが変拍子で、うねりのあるリズムを刻み、シンセとギターが交互にソロを繰り広げていきます。ここにはもはや「Blinded by the Light」に見られたようなポップさは見られません。この曲はストラヴィンスキーの「火の鳥」がモチーフになっているようです。そういった意味では気品漂う楽曲でもあります。