J.D.Souther新作発表!ブログ仲間のよしさんの
「25年振りの新作」の記事に驚愕。あのJ.D.が新作???
アマゾンを見てみると昨年10月に米国では発表されていたものらしい。内容はかなりジャージーなもので、ウエストコーストロックを期待すると痛い目に合うみたいです。でもあの純粋なJ.D.のこと、少し期待してしまいます。
J.D.は以前、彼の
セカンドアルバムを記事にしましたので、今回は彼の代表作である「You're Only Lonely」をご紹介したいと思います。
60年代後半、J.D.はグレン・フライ、ジャクソン・ブラウンとともに共同生活をしており、70年代に彼等が相次いでスターダムへのしあがって行く中で、J.D.はどちらかというと裏方に回っていた感があります。
そのような状況下、本作はJ.D.3枚目のアルバムとして発表され、結果的には自身の最大のヒット作となりました。
本作は50年代アメリカンポップスのオマージュのような作品に仕上がってますが、それはJ.D.最大のヒット作である①「
You're Only Lonely」が、ロイ・オービソンの「Only The Lonely」をモチーフにして作られていることによく現れてます。
私個人としては、このロッカバラード調の「You're Only Lonely」がJ.D.を象徴しているとは思いません。いい曲ですけど・・・。
https://www.youtube.com/watch?v=OymLgVzaobAちょっとトロピカルな②「If You Don't Want My Love」もいいですね。ドラムの音もタイトでいいです。ちなみにこの楽曲のみドラムは元ブレッドのマイケル・ボッツ。ギターはイーグルスのドン・フェルダーが参加してます。
70年代ウエストコースト、特にアサイラム系の人たちはホントに仲がいい。
1986年のファーム・エイドに出演した際の貴重な映像をアップしておきます。
私のこのアルバムで一番好きな曲は③「The Last in Love」です。
J.D.らしい繊細で美しい楽曲です。哀愁漂うメロディは日本人好みかもしれませんね。J.D.といえばこうしたアコースティックで美しい曲が連想されます。
どこか中期イーグルスを連想させるリラックスムード漂う④「White Rhythm and Blues」も大好きです。
本作が発表された1979年、イーグルスは「Long Run」を発表してます。ロック志向へ路線を変更していったイーグルスは「Long Run」で、これ以上の進化が出来ないことが明らかになってしまいます。最後の苦しみにも似た感じでしょうか?
一方「もうひとりのイーグル」と云われたJ.D.は相も変わらず、こうしたアコースティックなリラックス感溢れる楽曲を発表していたというのは皮肉かもしれません。マイペースなJ.D.らしいし、あまり進化できない私は、イーグルスにJ.D.サウンドを期待していたのかもしれません。
⑤「'Til the Bars Burn Down」は楽しいロックンロール。グレン・フライとの共作であり、コーラスにはグレンが参加していると思われます。
これは演奏していた楽しいだろうなあと思ってしまうパーティソング。J.D.のもうひとつの顔的な作品ですね。
⑥「The Moon Just Turned Blue」や⑦「Songs of Love」のカントリーフレイバー溢れる楽曲もJ.D.らしい。
この時期にこの楽曲は受けないだろうなと思ってしまいますが、本作発表から30年が経った今、こうして聴いてみると、やっぱり⑥や⑦のような味わい深い楽曲はいいものです。
J.D.はその新作を含めても、5枚のアルバムしか発表してません。でも70年代ウエストコーストサウンドを支えていた重要人物のひとりがJ.D.であることは間違いありません。周りに流されずにマイペースを貫いてきたJ.D.。その彼がジャージーなサウンドにチャレンジしていたとは驚きですが、繊細で美しい楽曲を得意としてきたJ.D.のこと、きっと心に響くアルバムだと思います。日本発売は21日。早速チェックしてみたいと思います。